【光和堂通信】第5号1996年秋季号(Vol.2,No.1)1996.10.30
[予防と早期治療のために]

 実りの秋。 運動・芸術・行楽に、さらに、食欲に…。
 そんな季節に体調を崩したのでは何もなりません。朝晩の冷え込みが強くなって来 ました。ちょっと油断すると、風邪を引いたり、ギックリ腰を起こし易い気候です。
 今号でも、病気をできるだけ早くしかも、適確に治すための情報を紹介して行きた いと思います。

◆ 風邪 早く治そう
 ☆ のどにきた時

 まず、うがい。そして、早めにお薬を

また、なしのジュースや大根下ろしは、のどかぜに最適。
(1) ナシ…すりおろして、その汁をゆっくり飲む
(2) ダイコン…コップ四分の一くらい大根おろしを入れて、ショウガを少しすりおろ して、お湯を注いで飲む

  *よいお薬
エスタックイブ・銀翹解毒片(ぎんぎょうげどくへん)・駆風解毒湯(くふうげど くとう)

 ☆ 「かかったかな?」の前に見つけよう風邪
○ のどがイガイガしたり、チクチクする
○ 唇や口内あるいは鼻が乾く
○ 舌の先がチクチク痛い
○ あごから首筋にかけて張る
○ 歯茎の奥が痛い
以上の症状があったら要注意!

 ☆ 頭痛・寒け・鼻水にきた時

 まず、暖かく。さらに、温かい食べ物を。
首にタオルを巻いて暖かくして、うどんを食べよう。とにかく、一度汗をかいてくだ さい。

  * よいお薬
パブロン・ルル・一風飲(いっぷういん)・葛根湯(かっこんとう)・小青龍湯( しょうせいりゅうとう)


 ☆ 咳にきた時

 まず、十分に休息を。そして、食生活に注意!

風邪の終わり頃にでる咳には、もう一押し気を抜かずに治してしまいましょう。また、 咳がなかなか抜けないときは、アレルギー化している場合があります。食生活など体 質を改善する必要があります。

  * よいお薬
一風飲咳止め・小柴胡湯(しょうさいことう)・柴朴湯(さいぼくとう)


 風邪は、太古の昔からある病気ですが、現代でも根絶されることはありません。そ れは、細菌やウイルスが姿を変えて襲ってきて、人間の免疫力を超えるからです。抗 生物質やワクチンが開発された現代でも、この細菌と人間の関係は、あまり変わって いないようです。耐性菌の出現は、まさにそれを象徴しています。
 漢方では、細菌やウイルスを遣っ付けることではなく、人間の免疫力を高めてやる ことによって風邪を克服していきます。ですから、耐性菌の出現の心配は要りません。 人間を中心に考えた発想ですから、副作用が少なく、体にやさしいのです。

 カリンが大きい果実を結ぶ時期です。カリンは咳止めや疲労回復にたいへん効果が あります。そこで、香り高く飲み易いかりん酒を作ってみましょう。
◎ カリン酒  材料と作り方

(1) 熱めの湯のなかで、カリン1キロをたわしでていねいにあらい、水けをふく。
(2) 室温で2〜3日おいて、表面に蜜が出たら皮ごと2センチ幅に輪切りにする。
(3) 果糖70〜150グラムと合わせてホワイトリカー1.8リットルを注ぎ、密閉して冷暗 所に保存。2〜3ヵ月で飲めますが熟成は半年。熟成したらカリンは取り出して下さ い。

  効能効果
せき止め・のど痛み・胃腸病・利尿・不眠・疲労回復


お茶飲み気分で心と体のリラックス 月に1度は光和堂で一息。
洗剤のいらない環境にやさしいタワシを作ってみませんか? アクリル毛糸あります。
天の恵み地の恵み ニンジン・甘草等生薬エキス配合新シリーズ ベネフィーク。
サフラン・カモミール・フェンネル等のハーブ・八角・クローブ・シナモン等のスパ イスも光和堂で取扱い中。

◎ 自分でできる 即効指圧 その5
        腰痛

腰痛
 椅子に浅く座り委中(いちゅう)、殷門(いんもん)、または承扶(しょうふ )にあるすじを弾くようにもみます。
 ※ つぼ押しのポイント :の位置は正確には各個人で異なります。押してみて、気 持ちの良い所や痛い所、こりやはりのあるところがつぼです。

ギックリ腰
 くるぶしにある太谿(たいけい)、大鐘(たいしょう)または崑崙(こ んろん)を指圧しながら足首をゆっくり回します。また、足の指を甲の側に反ると現 れる足の裏のすじを弾くようにもみます。

◆ 特集 冷えに注意! 腰痛

 人間が二本足で歩くようになった時から、どうやら付き合い始めるようになってし まったのが腰痛です。  風邪と同様に腰痛も太古の昔からある疾患です。慢性の腰痛では、いかにどのよう に上手につきあっていくかに留意するとよいでしょう。

 腰痛予防と対策

(1) 物を持つ前に腰に一言
(2) 朝一番の動作には要注意
(3) つま先や足が冷たくなっていたら要注意
(4) 前屈後屈、体が堅くなって来たら要注意
(5) 忙しい時こそ、腰痛指圧や体操を

 ギックリ腰

 二〜三日は安静を第一にしてください。腰部には冷湿布を貼るぐらいで、患部はむ やみに刺激しないでください。足首から下、特につま先は冷たくなっているはずです から、冷やさないように温かくして下さい。足元に足温器を置いたり、足の裏にミニ 使い捨てカイロを貼るのもよいでしょう。但し、低温やけどしないように、靴下の上 から貼って下さい。そこで、くるぶしのまわりのつぼや足の裏を指圧してもらえば良 いでしょう。

◎ 医食同源 その1 柿

* 高血圧に柿の葉
* しゃっくり止めに柿のへた
* 二日酔いに柿の実を

高血圧の人注意!
 十一月の中旬から四月の中旬までの間は、一年の内で心臓病や脳卒中が多い季節で す。特に寒波が4日以上続くときは、発作が起こりやすくなります。高血圧の人は特 に足の冷えと便秘に注意してください。

★ <お知らせ>
 来る11月24日(日)午後1時〜4時 西楽園にて埼玉県鍼灸師会による鍼灸奉仕活動 を行います。お問い合わせは光和堂まで。

  《あとがき》
 西楽園に先日子供を連れて行って来ました。大人の料金はちょっと高いかな?今度 はおじいちゃんおばあちゃんに連れて行ってもらおう。(以上)


光和堂通信 第5号1996年秋季号(Vol.2,No.1)1996.10.30
発行所:光和堂薬局・鍼灸治療院・通所介護
〒331ー0073 さいたま市西区指扇領別所 326-1
TEL:048-625-6848 メールフォーム
http://www.kowado.jpn.com/